ドラマスペシャル マグロ 前編（2007/01/04放送）

大間からマグロの一本釣り漁に出ていた坂崎竜男（渡哲也）の無線連絡が途絶える。訳あって函館で食堂を営む妻の操（松坂慶子）は、急きょ大間へ。長女の夏海（天海祐希）も、東京から大間へと向かう。翌朝、大間に到着した夏海は、思わぬ光景を目にする。父の行方はいまだ知れないというのに、操が漁師仲間と麻雀に興じているのだ。唖然とする夏海。しかし、操には信念があった。お父の好きなことをやっていれば、きっと帰ってくる…！その思いが通じてか、巡視艇が太平洋沖を漂う漁船を発見。竜男は奇跡的に救出される。その夜、さすがに疲れの出た操を食堂に送り届けた夏海は、弟の航（渡邉邦門）を探しに街に出る。地元のロックバンドを売り出そうとしている航は、資金に困り、食堂の売り上げに手を付けているという。長男の洋道（徳重聡）は、マグロ漁で腕を失うという悲惨な事故以来、竜男と相容れないまま。「みんな勝手なことばかりして…」。食堂を手伝う次女・真由（内田有紀）の涙声が、東京での生活が忙しく家族を顧みてこなかった夏海の心に突き刺さる。航に会った夏海は、航が街金に多額の借金をつくっていると知る。改めて真由の言葉を思い浮かべる夏海は、長女として自分が何をすべきかを考え始める。そして、ある決意を胸に再び大間へ。