鬼人幻燈抄 第10話

鬼人幻燈抄 第10話

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第10話 雨夜鷹/時は安政二年(1855年)、五月。甚夜と酒を交わした帰り道、直次はある軒下で雨宿りをしていた。ついていないとこぼす中、隣に入ってきたのは手拭いを被った着物の女。夜鷹と名乗る女の美しさにすっかり見惚れた直次は、頬を真っ赤に染める。そこで彼らの視線の先に、一人の男が現れる。直次の目には兄、定長にそっくりに見えたその男を…。
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鬼人幻燈抄 第11話

鬼人幻燈抄 第11話

第11話 残雪酔夢(前編)/時は安政三年(1856年)、冬。蕎麦屋・喜兵衛では、須賀屋の番頭となった善二の祝いの席が設けられていた。善二が持参したのは、“ゆきのなごり”という酒。須賀屋の主人・重蔵も毎晩嗜むほど夢中になっているというその酒は、今や江戸の町で大流行しているものだった。しかし甚夜はその味に違和感を覚え、夜鷹に調査を求める。
鬼人幻燈抄 第12話

鬼人幻燈抄 第12話

第12話 残雪酔夢(中編)/江戸の町では、“ゆきのなごり”がらみの暴力や殺しが後を絶たなくなっていた。秋津と調査に乗り出していた甚夜は、夜鷹から酒について驚くべき事実を聞きつける。酒を江戸中に卸しているのは、甚夜がかつて蔵に住みついた鬼を退治した酒屋・水城屋だった。さらに水城屋には時折、金髪の美女が出入りしているという。甚夜はある予感に震える。
鬼人幻燈抄 第13話

鬼人幻燈抄 第13話

第13話 残雪酔夢(後編)/“ゆきのなごり”は呑み続ければ憎しみに取り込まれ、人を鬼へと堕とす酒だった。甚夜は雪に足を取られながら、須賀屋に駆け込んだ。そこで目にしたのは、腰を抜かしてへたり込んだ奈津と、“じ、んたぁ…”と声を絞り出す赤黒く爛れた皮膚をした鬼。甚夜は鬼と対峙すると同時に、自身の心の弱さに打ちのめされる。
鬼人幻燈抄 第14話

鬼人幻燈抄 第14話

第14話 妬心の現身/時は天保十年(1839年)、冬。甚夜がまだ、甚太だったころ--。戻川になんらかの怪異が棲みついたという話を受けて「いつきひめ」の白夜は、甚太を鬼切役に就かせ、葛野を護るためにも怪異の正体を探ってくるようにと命じる。甚太が葛野を離れる間、白夜の護衛役は清正が務めることになり、白夜と甚太の心にはさざ波が立つ。
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