鬼人幻燈抄 第03話

鬼人幻燈抄 第03話

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第3話 貪り喰うもの(前編)/須賀屋の一件から、早や三年。甚夜は、店主とおふうの親娘が営む行きつけの蕎麦屋・喜兵衛で、近ごろ辻斬りが起きているという噂を聞きつける。獣に引き裂かれたような無惨な死体ばかりで、なぜか死体と行方不明者の数が合わない。町では鬼の仕業ではないかと囁かれていた。その夜さっそく噂の現場へと向かった甚夜は…。
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鬼人幻燈抄 第11話

鬼人幻燈抄 第11話

第11話 残雪酔夢(前編)/時は安政三年(1856年)、冬。蕎麦屋・喜兵衛では、須賀屋の番頭となった善二の祝いの席が設けられていた。善二が持参したのは、“ゆきのなごり”という酒。須賀屋の主人・重蔵も毎晩嗜むほど夢中になっているというその酒は、今や江戸の町で大流行しているものだった。しかし甚夜はその味に違和感を覚え、夜鷹に調査を求める。
鬼人幻燈抄 第12話

鬼人幻燈抄 第12話

第12話 残雪酔夢(中編)/江戸の町では、“ゆきのなごり”がらみの暴力や殺しが後を絶たなくなっていた。秋津と調査に乗り出していた甚夜は、夜鷹から酒について驚くべき事実を聞きつける。酒を江戸中に卸しているのは、甚夜がかつて蔵に住みついた鬼を退治した酒屋・水城屋だった。さらに水城屋には時折、金髪の美女が出入りしているという。甚夜はある予感に震える。
鬼人幻燈抄 第13話

鬼人幻燈抄 第13話

第13話 残雪酔夢(後編)/“ゆきのなごり”は呑み続ければ憎しみに取り込まれ、人を鬼へと堕とす酒だった。甚夜は雪に足を取られながら、須賀屋に駆け込んだ。そこで目にしたのは、腰を抜かしてへたり込んだ奈津と、“じ、んたぁ…”と声を絞り出す赤黒く爛れた皮膚をした鬼。甚夜は鬼と対峙すると同時に、自身の心の弱さに打ちのめされる。
鬼人幻燈抄 第14話

鬼人幻燈抄 第14話

第14話 妬心の現身/時は天保十年(1839年)、冬。甚夜がまだ、甚太だったころ--。戻川になんらかの怪異が棲みついたという話を受けて「いつきひめ」の白夜は、甚太を鬼切役に就かせ、葛野を護るためにも怪異の正体を探ってくるようにと命じる。甚太が葛野を離れる間、白夜の護衛役は清正が務めることになり、白夜と甚太の心にはさざ波が立つ。
鬼人幻燈抄 第15話

鬼人幻燈抄 第15話

第15話 妖刀夜話~飛刃~/時は文久二年(1862年)。嘉永の黒船来航を発端に、町には動乱の気配が漂っていた。甚夜は、直次から“夜刀守兼臣”といういわくつきの妖刀についての話を聞きつける。その妖刀は、会津畠山家中屋敷で御坊主をしている男の手に渡ったという。興味を持った甚夜が直次とともに畠山家を訪ねると、その男は朝方に妻を斬り殺し…。
鬼人幻燈抄 第16話

鬼人幻燈抄 第16話

第16話 天邪鬼の理/時は文久三年(1863年)、七月。廃寺となっている瑞穂寺に、人を食う鬼が出るという噂を耳にした甚夜。寺を訪れてみると、白銀の狐の鬼が住み着いていた。甚夜が「夕凪」と名乗るその鬼を斬り、喰らうと、遠くから赤ん坊の声が聞こえてくる。世が明けていつものように喜兵衛に足を運ぶと、「夕凪」という名の女が甚夜の帰りを待っていた。
鬼人幻燈抄 第17話

鬼人幻燈抄 第17話

第17話 剣に至る/時は元治元年(1864年)、三月。甚夜のもとに、幕府に忠義を捧げる会津藩士の畠山泰秀から依頼が舞い込む。それは泰秀に仕える、岡田貴一という鬼を討ってほしいというものだった。岡田は泰秀配下の中でも随一の腕を持つ男だが、今や開国派や異人だけでなく、攘夷派の武士、女子供さえも斬り殺す、人斬りと化してしまったという。
鬼人幻燈抄 第18話

鬼人幻燈抄 第18話

第18話 茶飲み話/時は慶応三年(1867年)、九月。物の想いを鬼に変える“付喪神使い”の秋津が包みを手に、京から甚夜を訪ねてやって来た。秋津が携えていたのは、金粉で紫陽花が描かれた美しい茶器。これを使って、茶を点ててくれる人を探しているという。ふさわしい人を探す道中、甚夜は秋津に誘われて骨董屋へと足を踏み入れる。
鬼人幻燈抄 第19話

鬼人幻燈抄 第19話

第19話 流転/ある秋の日、三浦邸の庭では、甚夜と直次が実戦さながらの気迫で木刀を交わしていた。直次から頼まれ、甚夜が稽古をつけていたのだ。甚夜は三浦邸で、娘の野茉莉、直次、彼の妻子たちと過ごす穏やかな時間を噛み締める。しかし、平穏は続かない。あらゆるものは流転する。人の命は儚くうつろい、世の情勢も大きな変化の時を迎えていた。
鬼人幻燈抄 第20話

鬼人幻燈抄 第20話

第20話 願い(前編)/甚夜は、畠山泰秀の忠臣・土浦との激闘の中で鬼へと変わる姿を、直次と娘の野茉莉に見られてしまった。心配するおふうに対して、甚夜は「土浦を討つ」と宣言。強い意志を感じたおふうは、なぜ鬼と戦うのかと甚夜に問いかける。甚夜は、葛野での顛末をおふうに打ち明けた。一方、泰秀は倒幕派に対抗すべく、百ほどの鬼と土浦を京へ送ろうとする。