東京男子図鑑

東京男子図鑑

あなたの目に映る東京は、どんな街ですか?「女なんて、どうせ金を持っている男が好きなんだろう。そう、思っていました。」 そんな風に思うようになったのは、いつからだっただろう。これは、大学入学とともに上京した翔太(現在・44歳)の半生を振り返るお話。東京を舞台に、金と仕事と女に奮闘しながら年齢を重ね上り詰めていった或る東京男子の、リアルな回想録である。
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東京男子図鑑 第01話

東京男子図鑑 第01話

第一話/1997年の7月。佐東翔太(20)は千葉県浦安市出身で、都内の某有名大学に通う学生。自分は東京でイケてる学生生活を送っていると自負し、授業は適当に、夜は遊びにと過ごしていた。ある日誘われた合コンで、翔太は香須美(21)と知り合い、付き合うことになる。渋谷や表参道など東京の街でデートを重ねる2人。香須美は慣れた感じで…。
東京男子図鑑 第02話

東京男子図鑑 第02話

第二話/2002年、翔太25歳。渋谷で上司の林(39)と同期の小島(25)と女性数人とボウリングをしていた。決してうまくない林。翔太はさらにヘタで1ピンを倒すのが精いっぱい。林は女性と先に帰り、翔太と小島も帰ろうとした時、最後に翔太が投げた一投はさっきとはうってかわって見事なストライク。すると隣のレーンから里香(26)が拍手をしている。
東京男子図鑑 第03話

東京男子図鑑 第03話

第三話/2007年翔太30歳。キャリアを重ね、年収も900万近くに。同期の小島をしり目に、プロジェクトリーダーに抜擢され、自慢げな翔太。数が足りないからと小島を無理やり合コンに連れていき、年収自慢や仕事自慢に暮れる。
東京男子図鑑 第04話

東京男子図鑑 第04話

第四話/2009年翔太33歳。ある夜バーで飲んでいた時に隣で飲んでいた小百合(33)と出会う。「どこかで会ったことありますよね?」と話す翔太。小百合とは小島の結婚式の後にたまたま一度だけ本当にあったことがあったのだ。付き合うかと思いきや、年収1200万の翔太に対し、小百合は外資系銀行に勤めるキャリアウーマン。年収も翔太よりちょっと上だった。
東京男子図鑑 第05話

東京男子図鑑 第05話

第五話/2010年、翔太34歳。みなみとはまだ付き合っている。ある日浦安で高校の同窓会が開かれる。翔太はわざわざスーツに着替え、同窓会に向かう。みなみには「朝まで帰らないかもしれない」と伝える。何しにいくの、とみなみに言われるが--。
東京男子図鑑 第06話

東京男子図鑑 第06話

第六話/2011年、翔太34歳。同窓会で話題になっていたアンドエバーCEOになった川井一馬に会いに行く翔太。一馬は翔太の意思を聞く前に年収は少し下がるが、「COOの席を用意して待っている」と伝える。世の中がこんな状況(東日本大震災後)だから、今翔太にとっては「そういうタイミング」だ。「これはお前にしかできない仕事だ」と言う一馬。
東京男子図鑑 第07話

東京男子図鑑 第07話

第七話/2013年、翔太36歳。藤崎瑠璃子(28)がアンドエバーの採用面接に来ている。その面接中に叫ぶ翔太「100万人突破しました!」。業績好調で波に乗るアンドエバー。一馬はアイデアあふれるワンマン社長といったところで、いつも部下に対し無茶ぶりをする。翔太の立ち回りは、そういった一馬の話を取りまとめ、現実に落とし込むところ
東京男子図鑑 第08話

東京男子図鑑 第08話

第八話/アンドエバーの業績は順調に伸び、ベンチャーキャピタルからの3億円の資金提供も決まる。しかし、一馬は相変わらずアイデアを言いっぱなしにするだけ。オバマとプーチンにアンドエバーを使わせる、とか、書店とのコラボを指示していたのに「出版社と組んだからもういい」というような具合で翔太を振り回していた。
東京男子図鑑 第09話

東京男子図鑑 第09話

第九話/アンドエバーを退社した翔太。転職先を探すが、まったく見つかる気配がない。しかしそれでも今までと何も変わらず女の子とデートした後、赤坂のタワーマンションに連れ帰ろうとしていた翔太のところに、瑠璃子が翔太の会社の荷物をもってやってくる。さようならとありがとうを言いにきた瑠璃子を見て、翔太は女の子を帰して、瑠璃子を部屋に誘う。
東京男子図鑑 第10話(最終話)

東京男子図鑑 第10話(最終話)

第十話/黒田と組んで、クラフトーキョーという日本工芸品専門のショッピングサイトを立ち上げた翔太。ビジネスは軌道にのり、リアル店舗も構えることになった。今まで翔太と関係のあった人々は口々に翔太のことを話していく。悪口を言う人、褒める人、相手にしていない人。そして、彼らもそれぞれの場所でそれぞれの生活をしている。